• 奥平智之

ビタミンCと感染予防

最終更新: 9月20日

【ビタミンCと感染予防】


ビタミンCは、自然免疫と獲得免疫の両方のさまざまな細胞機能をサポートすることにより、免疫防御に貢献します。


そのため、ビタミンC欠乏は、免疫系を弱めます (Beisel 1982)。

ビタミンCは、免疫細胞、感染部位への白血球の遊走と食作用、抗体の産生に必要です。

そのため、好中球やマクロファージといった食細胞、リンパ球は、血漿中よりも100倍も高い濃度でビタミンCを濃縮することができます(Moser & Weber 1984)。


ビタミンCは、食細胞の走化性・食作用・活性酸素種の生成、そして最終的には微生物の死滅を促進します。



また、ビタミンCは、鳥類コロナウイルス感染に対する耐性を増加させます

Atherton JG,et al. The effect of ascorbic acid on infection chick‐embryo ciliated tracheal organ cultures by coronavirus. Arch Virol. 1978;56:195‐199. 

さらに、ビタミンCは、抗ヒスタミン剤としても機能し、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、副鼻腔の腫れなどのインフルエンザ様症状を緩和します

Field CJ, Johnson IR,et al. Nutrients and their role in host resistance to infection. J Leukoc Biol. 2002;71:16‐32.

3つのヒト対照試験では、ビタミンC補充群で肺炎の発生率が有意に低いことが報告されており、特定の条件下では、ビタミンCが下気道感染を予防する可能性がある Hemila H. Vitamin C intake and susceptibility to pneumonia. Pediatr Infect Dis J. 1997;16:836‐837. 

ビタミンC不足の人は肺炎などが重症化しやすいです。これは、 最近のメタ解析でも、ビタミンC補充による肺炎のリスクの減少が示されています。

ビタミンCは、Tリンパ球の増殖機能があること、インターフェロンの生産を増やすことが報告されています(Hemila 1997)。

ビタミンCは、強力な抗酸化物質です。ビタミンCの補給は、呼吸器感染と全身感染の予防と補助的治療の両方を行うことが期待できます。

Carr, A. C.,et al. Vitamin C and immune function. Nutrients, 2017;9(11): 1211.


ビタミンCの副作用が少ないことを考えると、感染対策において、ビタミンCの摂取は積極的に考慮されてよいと思われます。


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