オレキシンと抑肝散(よくかんさん)
〖肝(かん)とは?〗
栄養素の代謝と解毒を司る。
血を貯蔵して栄養を供給する・・・など
例えば、こんな症状 ①怒りっぽさ、イライラ、神経の過敏さ ②じんましん ③月経の異常、貧血 ④頭痛、肩こり、めまい、筋肉のけいれん、腹直筋の緊張
・肝気うっ血(かんきうっけつ) ・・・夜は筋が弛緩し、肝は同化してタンパクをつくります。昼は、筋を緊張させて、肝が異化。 これがうまくいかない。日内リズムがうまくいかないのが肝気うっ血。
⇒抑肝散(よくかんさん)がよく効きます
オレキシン分泌制御を介した抑肝散(よくかんさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)の抗ストレス作用
⇒オレキシンは、「摂食中枢」に局在しています。 摂食量を増加させます。
ちなみに、「食欲」を意味するギリシャ語「orexis」から名付けられています。
オレキシンが正常な睡眠と覚醒パターンを維持・制御しています。オレキシンは、覚醒状態の維持にとても大切。
「適切な覚醒状態」を維持する役割があります。
しかし、オレキシンが過剰になることがあります。
オレキシン過剰(興奮、コルチゾール高値)、つまり過覚醒状態では、なんと、抑肝散や 加味逍遙散が正常レベルまで抑えてくれます。
実は、生薬の柴胡(さいこ)単独でも同様の効果があります。
⇒「柴胡剤」が 肝気うっ血(オレキシン過剰)を正常化してくれます
第53回 埼玉若手漢方医会開催報告 喜多敏明先生 漢方講義 2019.11.22 川越市
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奥平 智之
日本栄養精神医学研究会 会長
医療法人 山口病院 副院長
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