• 奥平智之

免疫に大切な「セレン」:6つの役割

セレン(セレニウム:Se)は、免疫力や抗酸化に大切なミネラル。

セレンはウイルス感染によって生じる酸化ストレスを軽減できる抗酸化物質。抗炎症剤としても作用します。

主な役割について説明します。

★セレンの6つの役割

① 免疫力

② 抗酸化酵素(強力な抗酸化物質であるグルタチオンペルオキシダーゼ:GPx)の補因子:活性酸素を減らす、抗炎症

③ 甲状腺ホルモンの調整(ヨードチロニン脱ヨウ素酵素:DIO):T4からT3への相互変換

④ 水銀などの重金属の解毒

⑤ 精子の形成と活性化

⑥ がん予防

セレンは、からだの中では25種類のセレン含有タンパク質として存在しています。

セレンが不足すると、ウイルス感染のリスクが増したり、免疫力の低下につながります。

セレンはビタミンEやビタミンCと協調して、活性酸素からからだを守ってくれます。

喫煙、飲酒、ストレスなどは、過剰な活性酸素を発生させて、健康な細胞を損傷するといった酸化ストレスにつながります。

セレンが不足すると、抗酸化力が低下したり、肝機能の低下、不妊、乳がん・肺がん・結腸がん・前立腺がん、心疾患のリスク増などがみられます。

また、大型魚であるまぐろは、水銀中毒にならないのは、豊富なセレンを持っているからです。セレンが水銀と結合して毒性を減らすからと考えられています。

セレンは水銀、ヒ素、カドミウムなどの有害重金属と拮抗することにより毒性を軽減させる作用があります。

男性のセレンの多くは、睾丸と前立腺につながる精管に存在しています。精子には、抗酸化を維持して、活性酸素から守るために豊富なセレンが含まれています。健康な精子の形成と活性化に亜鉛とセレンが大切です。

血清セレン濃度は年齢とともに低下します。抗酸化力の低下、エイジング、認知機能に関与する可能性があります。セレンが豊富な食事を意識しましょう。

しかし、サプリで、必要レベルの倍程度以上で過剰摂取となり、用量を守らないと危険です。悪心、食欲不振、頭痛、免疫抑制、皮膚炎、脱毛などがみられます。

→★セレンは、魚介類、肉類、卵黄に豊富に含まれています。食事で摂りましょう。


「コロナウイルス感染症の予防におけるセレン補給(COVID-19)」こちらの論文も参考に。


亜セレン酸ナトリウムは、ウイルスのタンパク質のジスルフィドイソメラーゼのチオール基を酸化して、健康な細胞膜に浸透できないようにします。このようにして、亜セレン酸塩は健康な細胞へのウイルスの侵入を阻害し、それらの感染を防ぎます。


Kieliszek, M., & Lipinski, B. (2020). Selenium supplementation in the prevention of coronavirus infections (COVID-19).Medical Hypotheses,143, 109878.


日本栄養精神医学研究会 資料 奥平智之

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