低胃酸は、ビタミンやミネラルの栄養素の吸収低下につながったり、腸の感染リスク、SIBO、腸の炎症の原因につながります。
『隠れ低胃酸』の人は、意外に多いです。胃酸が食道に逆流して、胃痛・胸やけがあるからといって、胃酸過多であるとは限りません。
●低胃酸の原因
①ピロリ菌
②ストレス過多（交感神経過緊張）
③早食い
④亜鉛・ビタミンB群の欠乏
⑤制酸剤（PPIなど）
⑥多飲水・冷たいものの摂りすぎ
⑦加齢 など
《あなたも低胃酸？》
①【重曹 胃酸 テスト】 重曹でゲップがでるか？
重曹（＝ベーキングソーダ：炭酸水素ナトリウムNaHCO3：弱アルカリ性）を飲むと、胃酸との中和で炭酸ガスが発生し、それがゲップとして現れます。
NaHCO3（重曹）＋ HCl （胃酸）→ NaCl ＋ H2O ＋ CO2（炭酸ガス）
★起床後すぐに（胃の中に何もない状態で）重曹水（重曹2g（小さじ１/３）+コップ１杯100mlの冷水）をゆっくり飲みます。
➡3分たってもゲップ（胃の中に溜まった炭酸ガス）が出ない場合は、低胃酸の可能性あり。
※胸やけが収まった人は、胃酸過多かも。
※ゲップが出ないからといって、低胃酸を完全に除外できないので、数回、チャレンジしてみましょう。 心配な人は、ペプシノーゲン検査を。
②ペプシノーゲン（＝胃の消化酵素の前駆体）検査
Ⅰ/Ⅱが5以上 かつ
ペプシノーゲンⅠ（胃酸分泌能を反映。胃底腺から分泌。胃酸の産生で増加。粘膜萎縮で低下。）・・・70以上が青信号。 30以下は赤信号。
胃の粘膜の萎縮が進むと、胃底腺が縮小するため、ペプシノーゲンⅠが低下する。
Ⅰ/Ⅱが5未満 黄色信号 ：胃の粘膜の萎縮が広がってきている
Ⅰ/Ⅱが3未満 赤信号 ：胃がんのリスク↑
※PGⅠ：PPI服用・喫煙で高値
【対策】
①よく噛む
②食事：冷えていないレモン水を1杯飲む。リンゴ酢でもよい。アップルサイダービネガーを使用するには、少し水で薄めましょう。酢物、ショウガなどもおすすめ。生姜をスライスしたり、すりおろしたり、飲み物にに入れることができます。ザワークラウト、ピクルスなどの発酵野菜もおすすめ。
③サプリ：塩酸ベタイン
・・・・塩酸（＝胃酸）をベタイン（＝トリメチルグリシン）というアミノ酸と結合させたもので、酸味があります。塩酸が胃の酸性度を高めるのに役立つ可能性があり、消化促進剤と言えます。
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「メンタルヘルスは食事から」 日本栄養精神医学研究会 奥平智之 作成