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  • 執筆者の写真奥平智之

むずむず脚症候群(脳)に、腸が関係?:腸の炎症(SIBO:しーぼ:小腸細菌異常増殖)➡脳の鉄欠乏状態➡ムズムズ脚~

更新日:2021年5月7日


小腸細菌異常増殖症(SIBO:しーぼ)とは、小腸内に菌が異常増殖してお腹が張ったり、便秘や下痢を起こす病態です。


むずむず脚症候群(=レストレスレッグス症候群)は、じっと座ったり横になったりすると、主に下肢にむずむずするなどの強い不快感が現れます。脳の鉄欠乏状態で起きることがあります。


むずむず脚症候群は、過敏性腸症候群と小腸細菌異常増殖(SIBO)に関連しています。

Weinstock, L. B., et al.(2011). Restless legs syndrome is associated with irritable bowel syndrome and small intestinal bacterial overgrowth. Sleep medicine, 12(6), 610-613.


SIBOは一般の人の15%の人にみられると言われていますが、SIBOがRLS患者の7人すべてに存在するという結果でした。


むずむず脚症候群の病因は完全には理解されていませんが、脳の鉄欠乏の相対的な状態は、むずむず脚症候群の患者で説明されており、病気に関与することが知られているいくつかの経路(アデノシン作動性、グルタミン酸作動性、ドーパミン作動性)の変化を誘発するようです。

Blum, D. J., et al (2019). 0009 Restless Leg Syndrome: Does It Start With A Gut Feeling?. Sleep, 42(Supplement_1), A4-A4.


炎症や絶対的な鉄欠乏など、脳内の鉄欠乏状態は、ドーパミン受容体の機能に影響を与えて、むずむず脚を引き起こす可能性があります。


●まとめ:腸脳相関

SIBO(しーぼ)など腸の炎症が、炎症による脳の鉄の偏在(機能的鉄欠乏)を引き起こし、むずむず脚症候群の原因になっているかもしれません。

原因が鉄の絶対的な不足ではなく、SIBOなどによる炎症であれば、安易な鉄の補充は逆効果になります。

(もちろん、炎症がなければ、鉄補充で、むずむず脚が劇的に改善する可能性もあります)

鉄サプリを飲む飲まないの判断は、必ず血液検査をすることが大切です。


※小腸に細菌が異常増殖しているSIBOの状態の人は、乳酸菌やビフィズス菌でよくなる人もいれば、逆にそれで不調になる人もいます。

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