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執筆者の写真奥平智之

頑固で怒りっぽい:嗜銀顆粒性(しぎんかりゅうせい)認知症?:アルツハイマーとピックを除外


怒りっぽい。長谷川式の点数が悪くないのに、海馬の委縮が強い。アルツハイマー病かと思ったらアミロイドPETは陰性。

こういう認知症を、嗜銀顆粒性(しぎんかりゅうせい)認知症:Argyrophilic Grain Dementia:AGDと呼びます。


AGDは60~80歳代と高齢期に発症する「高齢発症タウオパチー」です。


加齢とともに、「側頭葉の内側」(特に迂回回)に、嗜銀性顆粒(=異常リン酸化タウ)がたまってきます。4リピートタウに分類されます。

脳脊髄液バイオマーカー(アミロイドβ42、タウ、リン酸化タウ)は大部分は正常です。


画像検査では、脳内左右非対称の委縮が見られるのが特徴です。


ピック病でもこのような頑固で怒りっぽいといった人格変化がみられますが、AGDと異なり、若年層で発症しやすい傾向があります。


アルツハイマー型認知症と誤診されやすいですが、コリンエステラーゼ阻害薬は無効です。興奮してしまうことも・・・



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「認知症対策は食事から」 日本栄養精神医学研究会 奥平智之 作成

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