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  • 執筆者の写真奥平智之

COVID-19による嗅覚障害は、亜鉛の効果は期待できない。しかし、亜鉛欠乏に伴う嗅覚障害が併存するケースもあるか・・・??

更新日:2021年2月16日




亜鉛療法は、 『COVID-19による直接的な嗅覚障害』からの改善には影響を与えないとされています。

Thomas S, et al. Effect of High-Dose Zinc and Ascorbic Acid Supplementation vs Usual Care on Symptom Length and Reduction Among Ambulatory Patients With SARS-CoV-2 Infection: The COVID A to Z Randomized Clinical Trial. JAMA Netw Open. 2021;4(2):e210369.


この試験では、亜鉛を補充した方が、早く『におい』が戻りました。新型コロナ患者における嗅覚の改善に要した日数の中央値は18日だったのに対して、亜鉛治療群においては、7日でした(p< 0.001)。


COVID-19による直接的な嗅覚障害とは別に、亜鉛欠乏による嗅覚障害が併存しているケースがある可能性も考えられます。


『抗炎症』に大切な亜鉛。新型コロナ感染による亜鉛の需要の増加も考えられます。


この試験では、亜鉛の1日量は、50mg×2回でしたが、長期の高用量の亜鉛補給は、銅欠乏(貧血・白血球減少)などを引き起こす可能性があります。医師による定期的な血液検査による管理下を除いては、長期に亜鉛サプリを服用するのであれば、40㎎/日を超えないこと。



●まとめ

新型コロナの嗅覚障害には、原則として亜鉛は効きません。

しかし、亜鉛欠乏が併存しているケースがある可能性もあり、においの症状の一部緩和に役に立つ人もいるかもしれません。



【参考】

亜鉛は抗体と白血球の産生を介して免疫機能に役割を果たします。

亜鉛の補給は、免疫細胞の感染と戦う能力を高めることが示唆されていますが、亜鉛の欠乏は炎症性サイトカインを増加させ、抗体の産生を減少させます。

SARS、コロナウイルスの研究は、亜鉛は、そのリボ核酸ポリメラーゼを阻害することができることを示されています。


『感染症対策は食事から』『メンタルヘルスは食事から』


日本栄養精神医学研究会 奥平智之 資料


Dr.奥平智之 ホームページ  

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