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  • 執筆者の写真奥平智之

葉酸欠乏による3つの問題


「隠れ葉酸欠乏」になっていませんか?

葉酸は、緑の葉野菜、レバーに豊富です。ビタミンB群の一種(B9)。


細胞の遺伝情報が詰まっているDNAの合成に必要な栄養素です。


DNAは、「核酸」(=リボ核酸 (RNA)とデオキシリボ核酸 (DNA)の総称)で、核酸の最小単位がヌクレオチドです。

葉酸は、DNAの成分を合成するための酵素が働くのに必要な「補酵素」でもあります。


DNAの合成が正常になされることで、細胞はその情報を正確にコピーしながら分裂して増え、新陳代謝や成長を果たすことができます。

《葉酸が足りなくなると・・・》

① うつ状態

・・・BH 4(テトラヒドロビオプテリン)は、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンにおける生成に必須であり調節的役割を果たします。ほとんどの抗うつ薬の作用を媒介するために必要です。

② DAN合成障害

・・・DNAの合成に支障をきたし、分裂の活発な血球や免疫細胞の合成に障害が起こり、貧血や免疫機能低下になります。葉酸を触媒的に回復させるビタミンB12が欠乏しても同じように障害がおこります。精子や卵母細胞の形成にも重要です。

➡胎児の成長障害

・・・鉄や亜鉛に並んで、細胞増殖の盛んな胎児の中枢の発達に特に重要な栄養素です。

妊娠のごく初期に不足すると、胎児の「神経管閉鎖障害」のリスクが高まります。妊娠がわかってから葉酸を摂取するのではなく、鉄や亜鉛同様、妊娠の可能性がある時から意識して摂取すべき栄養素です。

③ 動脈硬化、骨粗しょう症・認知障害のリスク上昇

・・・血中にホモシステインというアミノ酸が増えます。高齢者においても葉酸不足に注意しましょう。

★推奨量が 240 µg/日、妊娠予定の人は400 µg/日で、上限量が 1,000 µg(=1㎎)/日です。


★葉酸の過剰摂取による副作用の症状は、食欲不振・吐き気・不眠症・むくみ・紅斑・かゆみ・ 呼吸障害・「亜鉛の吸収率低下」などが報告されています。

➡食事からとる場合には過剰の害は報告されていません。

★「バルプロ酸」は、葉酸阻害剤なので葉酸欠乏にならないように注意。

★お酒をよく飲む人は、葉酸の輸送が妨げられることにより、欠乏しやすいので注意しましょう。


日本栄養精神医学研究会 奥平 智之 「メンタルヘルスは食事から」 資料 

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