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執筆者の写真奥平智之

内臓脂肪と炎症型テケジョ(鉄欠乏女子)

更新日:2021年3月4日

皮下脂肪は、お腹の皮膚のすぐ下についている脂肪のことです。

少しずつ蓄積され、女性につきやすいですが、子宮を守るなどの作用があります。

腰まわりやおしり、太ももなどの下半身に脂肪がたまり、洋なし型肥満とも呼ばれます。

皮下脂肪は、病気につながるリスクは少ないです。

それに対して、内臓のまわりに脂肪のたまる内蔵脂肪型肥満は、りんご型肥満とも呼ばれます。

高血圧や糖尿病、脂質異常症などのリスクになります。

そして、この状態は、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を急速に進行させてしまいます。いわゆるメタボと言われる「メタボリックシンドローム」とは、「内臓脂肪症候群」を意味します。


内臓脂肪が増えるほど、脂肪から分泌される「アディポネクチン」というホルモンの分泌が低下してしまいます。

アディポとは「脂肪」という意味で、 ネクチンは「接着」という意味です。血管の壁などにくっついて修復するという性質から命名されています。


●アディポネクチンは、

①インスリン受容体を介さない糖取り込み促進作用

②脂肪酸の燃焼

③インスリン受容体の感受性を上げる作用

④動脈硬化抑制

⑤抗炎症

⑥血管拡張に伴う降圧作用


などといった素晴らしい作用があります。


★内臓脂肪は、すぐにつきやすいですが、食事や運動で減らしやすい脂肪でもあります。

内臓脂肪を減らせば、アディポネクチンの濃度をあげることもできるのです。


★肥満になって脂肪細胞が肥大化してしまうと、アディポネクチンなどの炎症抑制因子が減ってしまい、逆に、MCP-1、TNF α、IL-6,遊離脂肪酸など炎症促進因子の産生が増えてしまうのです。


⇒日本の鉄欠乏女子(テケジョ)は非常に多いですが、内臓脂肪が多くなって慢性炎症があると、鉄をとっても腸からの吸収率が低下してしまったり利用しにくくなり、疲れやすさや冷え、肩こり、お肌の不調、ココロの不調など鉄欠乏状態がなかなか改善しないという人もいます。



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