📘あの子は“怠け者”なんかじゃなかった!〜鉄欠乏と学びの物語〜鉄欠乏女子(テケジョ)を救え
- 奥平智之
- 8月6日
- 読了時間: 2分
「全然集中できない」
「英単語が覚えられない。すぐイライラする」
咲良(さくら)。高校2年生。
自己嫌悪の毎日。
塾に通う。睡眠も足りている。
それでも、テストは平均以下。
親に言われた。
「やる気がないだけでしょ」
先生も言った。
「頑張ろうか」
その言葉が、重くのしかかった。
ある日、保健室で倒れる。
川越・山口病院へ。
血液検査の結果 フェリチン値「6」
「これは貧血じゃなく、“鉄欠乏性ブレインフォグ”だね」
そう語ったのは、栄養の専門医。
「脳がサビた自転車で、坂を上ってたような状態だったんだよ」
それが、咲良の“いま”。
栄養療法が始まった。
数週間後、変化が訪れる。
朝、起きられる。
授業が、すっと頭に入る。
英単語が「記号」ではなく「意味」として残る。
「私、バカじゃなかったんだ」
涙がぽろぽろとこぼれた。
文化祭。
咲良の展示は「栄養と脳」
ひとりの中学生の女の子が立ち止まる。
展示を見つめ、ぽつり。
「これ…わたしも当てはまる気がする」
咲良がそっと言葉をかける。
「大丈夫。努力が足りなかったんじゃない。
栄養が、足りなかっただけかもしれないよ」
見えない鉄欠乏。
見えないつらさを、子どもたちは抱えている。
「甘え」「やる気がない」
決めつける前に、血液を見てほしい。
その一滴に、未来が眠っているかもしれない。
鉄欠乏女子(テケジョ)を救え。
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