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AST>ALTのサインが語る、体のSOS

「血液検査でASTが高いですね。3けた」

「ALTよりもASTの方が上がってます」

そう言われても、ピンとこないかもしれません。

でも――これはただの数字ではありません。

体が静かに、でも確かに発している“生き延びるための叫び”かもしれないのです。


たとえば、拒食症や極端な食事制限。


体が“飢餓状態”に入ると、足りないエネルギーを補うため、全身のシステムが切り替わります。


その中でも、とくに負荷がかかるのが「エネルギーの工場」=ミトコンドリア。


ストレスが蓄積し、傷んだミトコンドリアから酵素(AST)が血液中に漏れ出してくるのです。


ASTとALT――よく似た名前ですが、その“出どころ”が違います。


・ASTには「細胞質型」と「ミトコンドリア型」がある

・ALTは「細胞質型」だけ


だからこそ、ASTだけが高くなる時、それは

「ミトコンドリアが傷んでいる」という明確なサイン。


もうひとつのキーワードは「オートファジー(自食作用)」。

飢餓の中で、体は自分の細胞を分解して栄養を再利用します。

その過程でミトコンドリアが壊れ、ASTが一時的に上昇するのです。


つまり――

AST>ALTは、“飢餓ストレスの裏返し”。


肝臓が元気そうに見えても、

実は細胞レベルで「SOS」が出ていることを、私たちは見逃してしまいがちです。


体は沈黙しても、データは叫んでいる。

今この瞬間も、体の中で何が起きているのか。

血液検査の“数字の裏”に耳を傾けてみてください。


それが、自分を守る第一歩になるのです。




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© 2019 by Dr. Tomoyuki Okudaira

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